還浄された御門徒様の学び跡 |
第十一願 必至滅度の願
設我得仏 国中人天 不住定聚 必至滅度者 不取正覚
意訳: わたしが仏になるとき、わたしの国の天人や人々が正定聚に入り、必ずさとりを得ることがないようなら、わたしは決してさとりを開きません。
第十二願 光明無量の願
設我得仏 光明有能限量 下至不照 百千億 那由他 諸仏国者 不取正覚
意訳: わたしが仏になるとき、光明に限りがあって、数限りない仏がたの国々を照らさないようなら、わたしは決してさとりを開きません。
第十三願 寿命無量の願
設我得仏 寿命有能限量 下至百千億 那由他劫者 不取正覚
意訳: わたしが仏になるとき、寿命に限りがあって、はかり知れない遠い未来にでも尽きることがあるようなら、わたしは決してさとりを開きません。
この三つの願と、第十七願、第十八願は、教行信証において次のように「六法五願」として示されます。
教 | 大無量寿経 | 真実の教 浄土真宗 |
行 | 第十七願 | 真実の行を顕わす 諸仏称名の願 浄土真実の行 選択本願の行 |
信 | 第十八願 | 真実の信を顕わす 至心信楽の願 正定聚の機 |
証 | 第十一願 | 真実の証を顕わす 必至滅度の願 難思議往生 (この願は、報土に生れて 無上大涅槃に 必ず至るべきなり ※1) |
真仏 | 第十二願 | 光明無量の願
(この願によりて、尽十方無碍光如来と申すなり ※2) |
真土 | 第十三願 | 寿命無量の願
(この願によりて、無量寿如来と申すなり ※3) |
※印の部分について、筆者の水谷氏にお尋ねしましたところ、「慈雲寺蔵の三願文掛軸の御真筆には三願のそれぞれの上に朱書きでカタカナで書き込まれているものでした」とお応えいただきました。
※1: コノクワンハ ホウトニムマレテ ムシヤウタイネチハンニ カナラスイタルヘキナリ
※2: コノクワンニヨリテ シン十ハウムケクワウニヨライトマフスナリ
※3: コノクワンニヨリテ ミリヤウシユニヨライトマフスナリ
なお、六法のうち「教」は別に願に配しませんが、第十七願におさまるとされています。
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