還浄された御門徒様の学び跡 |
普放無量無辺光 無碍無対光炎王 清浄歓喜智慧光
不断難思無称光 超日月光照塵刹 一切群生蒙光照
親鸞聖人は正信偈で阿弥陀仏の智慧のはたらきを十二の光にたとえてこのように讃嘆された。
無量寿経には
と説かれている。無量寿仏の神々しい光明はもっとも尊いものであって、他の仏がたのとうていおよぶところではない。無量寿仏の光明は、百の世界を照らし、千の世界を照らし、ガンジス河の砂の数ほどもある東の国々のすべてを照らし尽くし、南・西・北・東北・東南・西南・西北・上・下のそれぞれにある国々をもすべて照らし尽くすのである。その光明は七尺を照らし、あるいは一由旬を照らし、あるいは二・三・四・五由旬を照らし、次第にその範囲を広げてついには一つの仏の世界をすべて照らし尽くす。このため無量寿仏を、無量光仏・無辺光仏・無碍光仏・無対光仏・焔王光仏・清浄光仏・歓喜光仏・智慧光仏・不断光仏・難思光仏・無称光仏・超日月光仏と名づけるのである.(現代語訳上巻五〇頁)
正信偈では智慧の光明として説かれた。また第十二願は光明無量の願である。その願の成就している今、一切群生その光明を蒙らないものはないのである。
蓮如上人は、「正信偈大意」(註釈版一〇二四頁〜)にその文意を著わされている。
そこには、十二の光明の御徳が私たちにも分りやすく説かれている。
早島鏡正先生は、十二光を次のように簡明に説明されている。(『正信偈を読む』54頁)
智慧の光明はかりなし 有量の諸相ことごとく
光暁かぶらぬものはなし 真実明に帰命せよ
讃阿弥陀仏和讃(四)
阿弥陀仏の智慧の働きを十二光に示された根源は『仏説無量寿経』11(巻上 正宗分 弥陀果徳 光明無量)にあり、この十二光を曇鸞大師が『讃阿弥陀仏偈』において十如是等を参考に讃嘆され、これらを元に親鸞聖人は『正信偈』や『浄土和讃』(讃弥陀偈讃)を著されました。それゆえ十二光の領解こそ、「阿弥陀仏とは何か」という問題を真に解決する中心軸となりうるものでありましょう。
(参照:{『仏説無量寿経』11b})
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