還浄された御門徒様の学び跡


聞法ノート 第一集 10

有無の見

【浄土真宗の教え】

 有無の見

 有見とは
「万物は常住であり、不変であって、人は死んでもまた生まれ変わる」
という考え方。
 無見とは
「万物はすべて虚無であり、人は死ぬとまったく無に帰する」
という考え方。

 この二つの考え方は、正しい因果の道理に背くものとして、邪見といわれる。
 龍樹菩薩は、この有無の見について、

「人間を含むすべてのものは、互いに因縁和合によって生じ滅してゆくものであって、その存在は、常住不変でもなく、虚無でもない」

として、「空」の思想をもって示され、有無の見を摧破された。
 また、お釈迦さまは、次のようにも説かれている。

すべてのものが、縁によって生じ、縁によって滅びるのは永遠不変の道理である。
だから、移り変わり、常にとどまらないということは、天地の間に動くことのないまことの道理であり、これだけは永久に変らない

『勝鬘経』 より

 有無を超越した無量無辺、不可思議の絶対的存在、それが永遠の真実である。そしてそれは法でありましょう。

(詳しくは:{存在の有無や始まり、最終地点について}参照)

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[釈勝榮/門徒推進委員]


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