わたしの領解

報恩/許し/雨にまけ

【浄土真宗の教え】

 報恩

「如来大悲の恩徳は 身を粉にしても報ずべし」と
聖人の尊きお導き
ああされど 私が我が身を粉にしてきたのは
決して報恩謝徳のためではありません
我が身かわいさ 愛欲と名誉と金品のため
善知識の恩徳も ほねをくだきて謝すこと
ただの一度でもあっただろうか

如来の恩徳 当たり前
知識の恩徳 耳に慣れ
忘れ忘れた日々でした

一番大事なものなのに 一番最後に後回し
知れば知るほど尊き教え
ここまで届いて後回し
そんな自分の情けなさ
恥じて傷んで また恥じて

耳に慣れるな 南無阿弥陀仏
新たに報恩 南無阿弥陀仏
身を粉にしても 南無阿弥陀仏
ほねをくだきても 南無阿弥陀仏

 許し

如来は大いなる悲しみとともに 私を許す
あなたを許す 人々を許す
全ては深き宿業のもよおしと哀れみ
生きとし生けるもの皆許す

如来の許しに安心すれば
私は 私を許すことができる
あなたを許すことができる
人々を許すことができる

この許しの中でこそ私は
新たな願いに生きることができる
今一度 まことの人間に成ろうと
人間だからこそ まことの人間になろうと
願い続けることができる

思えば私は 今の今まで
あなたを許せずにいた
人々を許せずにいた
そして何より 自分を許せずにいたのだ
これが自力の足かせ
恥づべし 傷むべし

私は今も なかなか自分を許せない
あなたを許せない 人々を許せない
そんな私をも 如来は許してくださいます
大いなる悲しみとともに 許してくださいます

悲しみが他力のありがたさ
南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏

 雨にまけ

雨にもまけず 風にもまけぬ
丈夫な身体は得がたいものよ
得がたいものなら どうしよう
雨にまけたら どうしよう

雨にまけたら まけたところで種をまく
風にまけたら まけたところに花咲かそう

丈夫な身体に花が咲き
ひ弱な身体に花が咲く
それが如来のおはたらき
それが浄土のありがたさ

南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏

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