還浄された御門徒様の学び跡


聞法ノート 第一集 6

阿弥陀

【浄土真宗の教え】

 阿弥陀

「無量寿仏」も、「阿弥陀仏」も、梵語を漢訳したか音を写したかの違いでいずれもサンスクリット原語によるものである。

[amitayus](アミターユス)
[amitabha](アミターバ)

「アミターユス」とは無限のいのち・寿命を意味し、「無量寿」と漢訳されて いる。
そして「アミターバ」は、無限の光明をもつものを意味し、「無量光」と漢訳される。

 また、「阿弥陀」は、この《amita》に由来し、音を写し、無量の光、無量のいのちの両方をあらはす音写語である。

(* 註 「阿弥陀」の呼称の由来については教学シンポジューム「往生浄土」下巻に藤田宏達先生が詳説されている)

ご開山聖人は、阿弥陀さまを

帰命尽十方無碍光如来  十字名号
南無不可思議光如来九字名号
南無不可思議光仏八字名号
南無阿弥陀仏六字名号
とあがめられ、尊敬、讃嘆された。

……南無阿弥陀仏をとなうるは仏をほめたてまつるになるとなりとあり、ほめたたえるところが大事ではないでしょうか。ほめたたえるために、私がお念仏をつかうのではなくて、お念仏申すということが、おのずから阿弥陀さまをほめ称える行為になっているのです。

ご門主(平成九年春の法要 )ご法話から

 無量寿経では、無量寿仏をたたえられ、その徳を十二光として讃嘆されている。

無量光 無辺光 無碍光 無対光 炎王光 清浄光 歓喜光 智慧光 不断光 難思光 無称光 超日月光

の十二光である。

 曇鸞大師は、『讃阿弥陀仏偈』に、こう讃嘆されている。

寿命まさに量りあることなし。法身の光輪法界にあまねくして、世の盲冥を照らす。ゆゑに頂礼したてまつる。

親鸞聖人は、

つつしんで真仏土を案ずれば、仏はすなはちこれ不可思議光如来なり、土はまたこれ無量光明土なり。

『顕浄土真実教行証文類』 真仏土文類五 真仏土釈 仏土出願 より


光明は名づけて智慧とす

『顕浄土真実教行証文類』 真仏土文類五 真仏土釈 引文(涅槃経・四依品) より

 聖人はまた、阿弥陀仏を讃嘆され多くの和讃をお示しいただいている。

智慧の光明はかりなし
有量の諸相ことごとく
光暁かぶらぬものはなし
真実明に帰命せよ

『浄土和讃』 讃弥陀偈讃 4 より

 

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[釈勝榮/門徒推進委員]

(詳しくは{法身と報身の違い}参照)


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