不安も少しは必要だけど
不安が私を包み込み
不安が私を追い越してゆく
これが自力の恐ろしさ
捨てても止まぬ自力の癖
ここで如来の声聞くならば
自力あるならあるままで
不安あるならあるままで
如来の名号たたえてくれと
劫初よりのお導き
南無阿弥陀仏 よく聞いた
南無阿弥陀仏 おかげさま
この世は先の読めない世界
一寸先は闇 という
諺どおりのこの世界
ならば
何があっても泰然自若と生きたいけれど
少しのことでも右往左往
聞いた仏法どこへやら
今さら探して何になる
離れた教えはそのままに
根底[ねぞこ]に残る声聞くならば
南無阿弥陀仏の響きあり
本願成就と信知して
南無阿弥陀仏と称えれば
流転輪廻の罪も消え
諸仏 諸菩薩 集い来て
天神地祇もことごとく
念仏衆生を護るという
ならば 心は晴々したかと聞けば
まだまだ胸の痛みは取れぬまま
取れぬ痛みの正体は
これぞ自力の力みなり
どこまでいっても自力は残る
残る自力はなぜあるのか
本願力のみまことぞと
自力の痛みが教えてくれる
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