平成アーカイブス 【仏教Q&A】
以前 他サイトでお答えしていた内容をここに再掲載します
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質問:
お寺に年忌法要でお参りに行った時、赤ろうそくと白ろうそくを見ましたが、使い分けはあるのですか? またなぜろうそくは赤いのですか?
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まず、赤いろうそく(朱蝋・しゅろう)は、蓮如上人の時代(西暦15世紀後半)から使われはじめたものです。
当時のご門徒の蝋燭[ろうそく]職人が白蝋[はくろう]だけであったものに色を付けたのが、朱蝋です。これを蓮如上人(本願寺)に寄付をしたものを、その年の御正忌報恩講に使われたのが始まりと聞いております。
つまり、本願寺がはじめたものなんですね。
後に金蝋(金箔が押してある)・銀蝋(銀箔が押してある)が作られました。
朱蝋と白蝋の使用の違いは、
まず朱蝋は、報恩講・七回忌以降の年忌法要・恒例法要(聖人月命日、日中・逮夜など)・特別法要などに使用。
次に白蝋は三回忌までの法要や、日常の勤行等に使用。
金蝋は、結婚式・慶讃法要などお祝いの時に使用(無ければ朱蝋を使用)。
銀蝋は、葬儀・追悼法要・三回忌迄の年忌法要に用います(無ければ白蝋を使用)。
また、蝋燭の形には碇[いかり]型と棒型の二種類ありますが、年忌法要等は、もしあれば碇型の和蝋燭を使用して下さい。
なお、蝋燭を消すときは、口で吹き消したり、扇などであおいで消さず、芯切箸[しんきりばし]か芯切鋏[しんきりばさみ]ではさみ消す、もしくは灯明消しを被せて消します。
消した後は木蝋[もくろう](=朱塗りの木製蝋燭)に立てかえておきます。
(参照:{仏壇の荘厳(飾り方)「#燭立」})