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【Oの食卓に花束を】

ゆっくり食べよう

 ダストシュート状態の口

 実は、私には過去に苦い思い出がある。それは大学の卒業旅行の時、行った先の旅館で次々と料理が出され、皿を置く場所が少なくなったため、残っていた料理を次々口に放り込んで片付けたのだが、それを見ていたある女子から「○○君に料理を出すのはもったい無い!」と、まるで私の口がゴミ箱であるかのような言い方をされたのである。普段仲が悪いわけではなく単なる軽口ではあったが…… イメージ

 良かれと思ってやったことが悪意に取られ、その時はひどく傷ついたが、今では自分を語るエピソードの一つとして受け入れている。しかし、相変わらず「食べるのが早すぎる」と指摘する声は後を絶たない。それに「早食いは太るもと」ということで、自分の体型と相談すると、指摘を無視ばかりしてはいられないだろう。

 ところで、マスコミでは「大食い」や「早食い」を見せる番組が目白押しである。視聴率を稼ぎたいテレビ局(ラジオでやってもいいけどゴルフと同じで迫力は伝わらない)では、その分野のスターたちが引っ張りだこになっている。しかも、彼らの体型を見ていると、なぜかそれ程太っていないのだ。食った物がみんな身体を素通りするのだろうか? (ウラヤマシイ)

 しかし番組が白熱するにつれて量も早さも人間の限界を超えてくる。こちらも自分の満腹経験と比較して見ていたが、もはやそんな次元は超え、口は文字通りダストシュート状態と化している。これが健康に良くないであろうことは素人目にも想像はつく。そろそろ医師が許容量を決めておいた方がよいが、注目を集めるためにはこうした犠牲もやむを得ないのだろうか。自分の中性脂肪値やコレステロール値は棚上げして懸念している。

[Tetsubuta]


 あっぱれM君の耐久力

「必ずしも、一事が万事ではない」ということは重々承知しているが、以前起った<腐った牛乳をめぐる小さな騒動>で、「デブはやはり強い」ということが証明されたことを(時効だから)ここに報告する。

 それはとある研修会直前のこと。会場の伊勢教堂に車で向かっていたU先生とM君が、行く途中で喫茶店に立ち寄り、同じアイスコーヒーを注文したのだが、出されたものを一口飲んで、先生は、「ん! これ、変じゃない?」と疑問を持たれた。フレッシュが分離していて、まるでヨーグルトのような臭いがしていたからだ。

 ウェイトレスを呼んで確かめたが、「大丈夫です」とのこと。M君はそれを聞いて安心し、全く気にせずに一気に飲み干した。先生もM君が飲んだのだからと、無理をして半分ほど飲んだのだが、途中、「失礼しました」と、店は新しいのアイスコーヒーを持ってきたのだった。
「あれ、やっぱり全然違う味……」ということは、前に出されたフレッシュは、腐っていたんだなー。

 先生は店を出て、研修会に入ってからも体調が悪く、かなりしんどそうだったが、先のM君は素知らぬ顔。全然OKっすよ。
「どうしてあんな腐ったのを飲んで平気なんか分からん」と、先生は首をひねってみえたが、「やっぱり体格だな」という結論に達したのである。

 先生も、どちらかというと体育会系の体格なのだが、M君は大相撲系というか根付け系の体格。一人 ドスコイ人生を悠々歩んで今日まで来た。

 よっ! あっぱれー。やはりデブは強かった。

[Shinsui]


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